【相談事例16】現金5,000万円の相続対策・その3

私は長男ですが、かつて両親との喧嘩して家を出て、別な場所に家庭を持っています。
弟3人いますが、二男が両親と同居しています。
今でも兄弟同士は仲が良いです。

心配事は両親の相続ですが、
・遺言って特に子供の確認も求めずに作成できるんですよね?
・私の相続する分がゼロという遺言を作ることは出来ますか?

 


<杉森の回答>
遺言は、作成者が一人で作成できます。

自筆証書遺言という、自分が手書きで作る場合には特に誰の確認を要りません。

また公正証書遺言という公証役場に赴いて作成するパターンもあります。
この場合には、利害関係者以外の方2名が必要です。
もし依頼する先が無い場合には、公証役場で紹介してもらえます。

また特定の人の相続分をゼロにする遺言も作成可能です。

最近は遺言を作って揉めるというパターンはこのパターンが多いです。

もちろん、後から遺留分という最低限の相続分の権利を主張できますが、財産が不動産しかないという場合には、その遺留分を捻出出来ずにさらに揉めてしまう場合が多々あります。

個人的には、相続分がゼロになったのは親の意思だから、まずはそれを受け止める必要があります。

生前の親との関係を改善出来なかったから、このような配分になったのかもしれません。

いずれにしても、それを受け止めた上で、遺留分が捻出できる状況なのかも確認した方がいいですね。