【相続事例19】同居した時に口座の名義を変更したお金の行方

先日父が亡くなったのですが、父が1年前に長男と同居した際に預金口座1,000万円を兄名義に変更したそうです。

相続の際に、この1,000万円の分割をしてもらうことはできるのでしょうか?

<杉森の回答>
同居の際に名義を変更した1,000万円ですが、2つの可能性があります。

1つ目は、贈与として名義変更した。
この場合は、贈与契約、贈与税の申告が必要です。
無い場合には、父親の財産ですから、分割の対象となります。

2つ目は、名義預金として管理者のみ変更した。
父の財産だけど、兄が管理するために口座名義のみ変更したケースです。
こちらも分割の対象になります。

よくトラブルになるのは、名義を変更したお金が使い込まれてしまうこと。

この場合、本当に介護や入院費で使いきってしまう場合もあります。しかし、意図的に使われてしまうケースもあります。

まずは現金の現状から確認して、減っていても長男を疑わず、ソフトに確認しましょう。
その上で、通帳の残高推移などは確認しておいた方がいいかもしれません。